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概要

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39 日泰の友好関係は約600年と永く、琉球王国の中継交易時代にまで遡ります。タイの歴史に明るい人であれば、日本人でありながらアユッタヤー朝に官司として登用された山田長政をご存知であると思います。タイは、有能であれば外国人でも積極的に雇用するという優れた慣習がありました。 有能な外国人の登用を可能にした要因は、タイが世界中から商人の集まる一大海洋交易国家であったことです。水産物は主にナマコ、グルクマや真珠を交易品として扱い、それらの大規模集積地・中継地として栄えてきました。現在でも状況は変わらず、食卓には多くのタイ産水産物が並んでおります。タイの漁業研究は、私達日本人からは縁遠いように感じられますが、実際は日本の消費が東南アジアにおける市場価格・資源動態にまで広く影響を及ぼしていることから、近年その必要性が増しております。そのため、タイでの研究生活を通し、改めて日本の水産業を見つめ直す良い機会を頂いております。日本人として、タイで何を学び、何を為すべきか、常に念頭において研究生活を続けております。派遣先 タイ Kasetsart University 海洋生物資源学科 4年 渡邊 証 現地での活動としては、主に工場見学と異文化交流を行いました。また、同時期に開催されたEAFTAシンポジウムを見学しました。工場見学では、現地の方が経営されているエビの下処理工場と日系企業の工場を見学し、その安全性に対する意識の違い(作業着から髪が出ていることを気にするかどうか等)を実感することが出来ました。異文化交流としては、上海海洋大学の日本語学科の先生と知り合うことが出来、それをきっかけに授業にも参加させていただきました。日本の文化と中国の文化の違いについて深く知ることが出来ただけではなく、日本語学科の生徒と友人になり、ご飯を食べに行く仲になることが出来ました。EAFTAシンポジウムでは1日目に海洋大学と上海海洋大学の学生による発表が行われました。そこで、中国の学生たちによる英語のプレゼンテーションを見ることが出来ました。特にスライドの完成度が高いことに驚かされ、自身もお手本にしたいと思いました。今回の海外派遣キャリア演習によって、中国という国について一部ではあったかもしれませんが知ることが出来て良かったです。派遣先 中国 Shanghai Ocean University食品生産科学科 4年 佐保 舞花10月24日から11月14日の3週間、中国の上海にある上海海洋大学に留学させていただきました。研究室を見せていただいたり、中国の工場や水産市場、ブランドカニの養殖場などさまざまなところを見学に行き、中国の実態に直に触れることができました。秋ごろ、上海で水産物はカニが主力商品であり、研究室でもカニのフレーバーの研究を行っていました。上海と日本では食文化が異なると感じられる機会が多々あり、インターネットやマスコミの情報だけでなく実際に体験してみないとわからないことが多いと痛感しました。例えば、日本では多くの国の料理を食べることができますが、中国では中華料理がメインでパンなどをあまり食べません。また、日本では「食べ物を残してはいけない」ことがマナーですが中国では全部食べると「足りない」という意味になり「残す」のがマナーのため廃棄量がとても多いです。来年入社する食品会社も中国に進出しており、この上海での経験を仕事にも活かすことができると思います。このような多文化に触れる機会を与えてくれたことに感謝です!食品生産科学科 4年 目堅 睦実海外探検隊1期生〈派遣国:シンガポール〉