海外探検隊リサーチプログラム:タイ
海洋生物資源学科4年 渡邊 証
日泰の友好関係は約600年と永く, 琉球王国の中継交易時代にまで遡ります。タイの歴史に明るい人であれば, 日本人でありながらアユッタヤー朝に官司として登用された山田長政をご存知であると思います。タイは, 有能であれば外国人でも積極的に雇用するという優れた慣習がありました。
有能な外国人の登用を可能にした要因は, タイが世界中から商人の集まる一大海洋交易国家であったことです。水産物は主にナマコ, グルクマや真珠を交易品として扱い, それらの大規模集積地・中継地として栄えてきました。現在でも状況は変わらず, 食卓には多くのタイ産水産物が並んでおります。タイの漁業研究は, 私達日本人からは縁遠いように感じられますが, 実際は日本の消費が東南アジアにおける市場価格・資源動態にまで広く影響を及ぼしていることから, 近年その必要性が増しております。そのため, タイでの研究生活を通し, 改めて日本の水産業を見つめ直す良い機会を頂いております。日本人として, タイで何を学び, 何を為すべきか, 常に念頭において研究生活を続けております。
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