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概要

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20Qian Hu(チェンフー)はシンガポールで最大規模の観賞魚ファームの1つであり、世界中に顧客を持つグローバル企業です。私たちはそこで4日間の研修を行いました。まず、Qian Hu は長年アロワナという高級魚の養殖、品種改良を行っており、数多くのアロワナが施設内の池を泳いでいる姿を目にしました。遺伝子を組み合わせ生まれたオレンジに輝くアロワナから、Qian Hu という企業の長い歴史を感じました。しかし、現在の観賞魚業界は、アロワナなどの人気種から南米産などの珍しい魚種に需要が変化しているということを教えていただきました。この需要の変化に対してQian Hu は企業の歴史や立地をいかしたビジネスを行っていました。世界の玄関口ともいわれるチャンギ空港を有するシンガポールは様々な分野において「ハブ」の役割を果たしています。これにより、Qian Huは世界中の魚を世界中に手配するというスタイルでビジネスを行っていました。私たちは多種多様な魚を世界中に手配するための数々の工夫を学ぶことが出来ました。科学的な面では、常に水槽の水を循環させたり、大型魚を17 の池でサイクルさせながらきれいな状態を保ったりといったことを行っていました。マーケティングの面では、中国などアジアをメインとした展示会や宣伝活動を行い、顧客の興味を引く工夫をしていることを知りました。またロジスティックの面ではシンガポールという国の特色により、短い輸送時間で遠距離の地域への輸出が可能になること、加えて生体の入ったビニール袋のなかの酸素濃度や薬品の量を一つ一つ変えることで、様々の場所への輸出を可能にしていることを学びました。実際には生体のパッキング、フィーディング、地元の小売店への納品などを体験させていただきました。現場はとても活気があり楽しそうな雰囲気でしたが、パッキングの際の魚の保護や、フィーディングとともに行う魚の健康管理には慎重に行う丁寧さ、真剣さを感じました。私たち東京海洋大学の学生にとって身近にある観賞魚業界のなかでトップを走るシンガポールという国で、先頭に立つQian Hu という企業での研修は学びが多く、また今後に生かせることがたくさん詰まったものでした。外岡拓馬Qian Hu