ブックタイトルkaigaitankentai_10_shuusei

概要

kaigaitankentai_10_shuusei

21MINDS （ The Movement for theIntellectually Disabled of Singapore）の活動目的は、障害者の方に職業訓練の機会を提供し、可能な仕事を与えることで障害者の方の社会参画を図ることです。業務は、手芸、製パン、食品加工、洗車、清掃など多岐にわたります。その中で、私たちは割り箸の袋詰めの生産ラインに実際に入り、仕事を経験させていただきました。実際にラインに入って作業をすることで、MINDS の方々の仕事が非常に素早く、それでいて丁寧であることに気づきました。MINDS のトレーニングが適切に行われていることに感心しつつ、障害者の方の社会参画を実現し、ビジネスとして成り立っていることは日本が見習わなければならない点だと感じました。それから、MINDS のトレーニングにはパフォーマンス部門があり、そこでは歌やダンスを行っています。驚いたことに、その中には日本の和太鼓も含まれており、訪問した当日には私たちのために和太鼓を披露してくれました。また、シンガポール隊のプログラムには、現地家庭への2 泊3 日のホームステイが組み込まれています。男性陣はマレー系の家庭にお邪魔させていただきました。初めは文化の違いに驚きました。英語で話しているかと思いきや、いつの間にかマレー語で会話しており、マレー独特の挨拶方法や、食事を素手で食べる慣習など、ホームステイしなければ気づくことができないような新鮮な経験ができました。初めは驚きましたが、自分たちから積極的に文化に触れ、教えてもらうことで関係を築いていくことができました。多文化が共存しているシンガポール人の方には、「相互にリスペクトする」という考え方が根底にあることを知識だけでなく、体で感じました。ホストファミリーの方々は、リゾート地であるセントーサ島に連れて行ってくれました。そこではビーチや遊園地を訪れ、観光地としてのシンガポールの魅力を感じることができました。一方、セントーサ島では過去に日本軍がシンガポール人を虐殺したという歴史があったことを知りました。そのことは日本にいるうちに知っておくべきことだったと後悔しました。その国を訪問するにあたって歴史を学びなさいとはよく言われますが、身をもって理解しました。ホームステイは本当に貴重な経験で、物事を平面ではなく立体的に見ることができました。様々な経験のできるシンガポールプログラムは非常におすすめです！池田大地MINDS & Homestay