ブックタイトルkaigaitankentai_10_shuusei
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33公益財団法人日本台湾交流協会は、日台の貿易・経済・技術交流の円滑な遂行、台湾在留邦人および邦人旅行者の入域・滞在、そして日台間の文化と学術の交流などに助力なさっています。そのロゴマークは緋色とマゼンタの2 つの花で彩られています。日本の「日」の部分にかかる花は台湾をイメージする梅、台湾の「台」の部分にかかる花は日本をイメージする桜です。お互いの花を交換した配置に、両者のあいだの温かい関係を感じとることができます。私たち台湾隊は、日本台湾交流協会の台北事務所を訪問し、文化部の職員の方によるオリエンテーションに臨みました。台北事務所の主要業務である先に挙げた領事業務、そして、日台交流促進のための文化部のご活動など、丁寧にご説明いただきました。国際交流、国際協力に貢献する数々の意義深いお仕事のお話を伺うことができましたが、中でも印象深かったものは、この訪問の約2 週間前の花蓮震災におけるお仕事です。日本製の人命探査装置が現地で使用されるにあたり、文化部職員の方が説明書の翻訳を担われたそうです。救護者と被災者、そして日本と台湾のあいだの架け橋としての、多大なご活躍に尊敬の気持ちを抱かずにはいられませんでした。私たち学生は、社会へ出る道を模索する過程で、さまざまな方法で情報収集をします。それが受動的で、間接的な方法、いわば「情報受信型」に偏る場合、目標までの道がぼやけ、長く険しく見えることがあります。そのために自信を失い、挑戦を恐れてしまうことがあります。しかし、このたびの訪問は、私たちに社会で働く希望と野心を抱かせました。それは、職員の方よりご自身の就職活動やキャリア形成について、親身に、そして率直にお話を伺う機会を得たためです。必ずしも平坦ではなかった学生時代の留学経験のお話には、台湾隊メンバーは皆、興味深く耳を傾けていました。これは、能動的で直接的な「情報獲得型」の情報収集でした。さらに、学び獲.る意思にあふれた台湾隊メンバーが隣にいたことも、私にとっては心強かったです。メンバーたちのプログラムに対する意欲的な姿勢と相まって、私も積極的な姿勢を失うことなくオリエンテーションに臨むことができました。この訪問は、プログラム開始2 日目、肌寒い雨天の下、慣れない海外の雰囲気に右往左往するさなかのことでした。しかし、オリエンテーション終了時には、それらに負けない晴れやかな心持ちであったことを覚えています。非常に有意義な時間を通して、台湾での心地よい第一歩を踏み出すことができました。渡邊博文日本台湾交流協会