ブックタイトルkaigaitankentai_10_shuusei
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36私達は海外探検隊では初となる杭州イオンモールでの企業研修に参加しました。異国の地で日本のイオンモールが、中国市場でどのように顧客のニーズを満たしているのかについて学ばせて頂きました。研修ではインターネットや資料を用いた調査をするのではなく、実際に杭州イオンモールや杭州地域に立地する他のモール内を歩き、生の情報を手に入れる機会がありました。随所で杭州イオンモールの工夫を説明していただき、疑問に思ったことを質問するという形式でした。例えば服を販売するテナントにおいては、看板の表示方法でイオンのスタッフとテナント企業の間で意見に差異がみられました。イオンのスタッフは、過去の消費者の傾向・流行を分析し、テナントの意見を考慮したうえで新たな案を作り上げていました。またイオンスーパーの視察では責任者の方が説明役として同行してくれました。イオンモールのプライベートブランドである「トップバリュー」は杭州地域にはまだ浸透しきれていません。これから試食コーナーを増設するなどして消費者の信頼を得ていくそうです。この研修を通して、杭州イオンモールは杭州と日本の特色をバランスよく組み合わせた設計・運営がなされていることに気づきました。まず杭州の特色として、店頭スタッフの積極性が挙げられます。彼らは店頭に立って集客し、顧客に接客を行っていました。同時に彼らは顧客との会話を楽しみながら働いています。そのアプローチ方法は、顧客に心地よさを感じさせるものでした。次に日本の長所としてモール内に日本イオンモール独特の落ち着きを感じられる点が挙げられます。広い空間・ゆったりとした店内BGM は消費者に安らぎを与え、構造上の工夫である「2 核1 モール」は消費者をモール内に長く留めさせる効果があります。「2 核1モール」とは、建物の両端に映画館やスーパーなどのメインとなるブースを配置することで、顧客に建物全体を巡らせることを目的として設計することです。さらにスタッフからは積極性と共に、日本の徹底されたサービス精神が感じられました。杭州イオンモールは、杭州地域において他のモールと比べ着実に利益を伸ばしています。日本と杭州二つの文化を組み合わせることで新たな売買形態が生まれ、結果として顧客に受け入れられているからです。ただし異国の文化を組み込むには、勤務形態・食文化の違いなど弊害も存在します。それらの問題をどのように乗り越えるかが、異国でビジネス展開する際に重要になります。私達は最終プレゼンで、杭州イオンモールがさらに消費者に受け入れられるように、調査に基づいた案を発表しました。杭州イオンモールのビジネスプランに組み込まれれば幸いです。これからも杭州には海外探検隊が派遣されます。私達とは異なる新たな視点の気づきを得て、発展したプログラムを作り上げることを期待します。佐々木宗之杭州イオンモール(1)