ブックタイトルkaigaitankentai_11
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kaigaitankentai_11
38三井住友銀行杭州支店では、ディスカッション形式でお話を聞きながら、私たちの疑問に答えていただくことで、中国の経済について学ぶことができました。大きく分けて、中国経済の現状、中国小売業界の最新動向、中国における食品加工業界の最新状況について話していただきました。企業とのコンサルティングを中心に担当されているため、中国の現状を多面的かつ詳細に教えていただくことができました。まず私が驚いたことは、中国経済のスピードの速さです。2005 年、中国で一人当たりのGDPが5,000 億元を超えている地域は、北京と上海くらいでしたが、たった12 年後の2017 年にはほとんどの地域で5,000 億元を超えています。要因として、意思決定の早さや日本のようにすべての段取りが完璧に決まらなくても、6割くらい決まれば作業に取り掛かることが挙げられます。また、中国では今でもGDP の成長率は毎年8%くらいあり、発展し続けています。都市化率も、日本は92%なのに対して、中国は60%くらいであり、内陸の都市化を進めているところなので、まだまだ発展の余地もあります。人口も増え続けていて発展していることから、お金を使っても収入が入ってくるという考え方が広まっていて、消費も積極的です。中国の小売りでは、オンラインとオフラインの融合が促進されていて、日本では見られないことがすでに行われています。まず、スマートフォンによるオンライン決済です。スーパーやレストランをはじめ、公共交通機関や自動販売機などの支払いはスマートフォンで行われ、ほとんどの人は現金は使用しません。このために無人小売りを進めているところもあります。また、大手ネット通販会社のアリババが展開するスーパーでは様々な取り組みがあります。たとえば、スーパーが行う宅配サービスでは、半径3 キロ圏内なら30 分で配達してくれます。これはスーパーの商品棚から注文された商品をピックアップしていくことで可能になりました。また、ネット通販の浸透率が低い生鮮食品の品揃えも多く、生きたまま売られている魚介類などをその場で調理までするサービスもあります。中国経済の現状を知るたびに、日本より進んでいるシステムや施設があり、日本が最前線であると思っていた私は焦ってきました。加えて中国には、行動力やスピード、もっと発展していこうという向上心があるため、より前へ進んでいくと感じます。私たちも、日本の計画性の高さを生かしながら、今よりも進歩していくことを目指し、行動に表していきたいです。武田美月三井住友銀行杭州支店