ブックタイトルkaigaitankentai_12
- ページ
- 43/60
このページは kaigaitankentai_12 の電子ブックに掲載されている43ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは kaigaitankentai_12 の電子ブックに掲載されている43ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
kaigaitankentai_12
41写真はBIMのリチャードさんと撮ったものです。湯川舜士BIMこの機関はアイルランドの水産業について調査、助言をする行政の一端を担う機関です。英語学習プログラムとして派遣されたアイルランド隊でしたが、私たちはアイルランドの海洋、水産に関することを学ぶため、水族館のバックヤードや、Maritime museum、BIM(BordIascaigh Mhara) といった機関にも行かせていただきました。BIM は、アイルランドの水産について調査、助言をする水産業の行政の一端を担う機関でした。日本でいうところの漁協、または水産庁のようなものです。ここで私たちはアイルランドの水産業の現状、そしてBIM が行っている取り組みについてのプレゼンテーションを受けました。そしてその興味深いプレゼンテーションの後、私たちは多くの質問をしました。アイルランドの漁業の現状については、サーモンやムール貝が主な輸出品だということ、主な相手国はヨーロッパ諸国、アメリカ、中国だということ、量としては世界的にみると小さなものであることを聞きました。また、BIM の取り組みとしては西岸の国道沿いにアイルランドの水産物を転々と並べるイベントを実施したり、教育現場での食育を行うため、国内の学校を回るなどして、アイルランド人の魚食への理解を進める取り組みを行っているとのことでした。フィッシュ&チップスが有名なアイルランドですが、実は日常生活に魚食はあまり定着しておらず、肉食がメインになっています。私のステイ先でも魚は1 度しか出てきませんでした。一方で、DCUの先生からは日本で肉食がかっこいいという流れがあるようにアイルランドでも魚食がかっこいいという流れが来ていると聞きました。この流れがどこから来ているかはわかりませんが、BIM がそれを進めているのは確かなようです。また、質疑応答のタイミングで、私はアイルランドの漁業の課題、持続可能か、市場について聞きました。これは去年ノルウェーに行ったときに日本の漁業との違いを大きく感じたからです。しかし聞いてみると、アイルランドはどちらかというと日本の現状と似ていて、後継者問題や男女比の偏りが課題で、市場もオンラインの大きなものはなくオフラインで行っていました。しかしながら、それに対する解決しようとする姿勢が違うなと思いました。先に述べたような、魚食の推進、後継者育成を狙った食育プログラムがよい例で、獲りすぎを防ぐための厳しい規制もかけているそうです。そのため、持続可能かについての質問については自信満々にイェスといわれました。今の日本の漁業は、持続可能だとは言いづらい状況にあります。日本もそこでイエスとはっきり言ええるようにするにはどうすべきかをまず考えなければいけないと思いました。