ブックタイトルkaigaitankentai_12
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44写真はFinnmarkslopet のスタート地点で撮ったものです。林 卓未FinnmarkslopetFinnmarkslopet は犬ぞりの欧州最大の国際大会です。500 キロと1200キロのコースに分かれており、3~7 日間かけて極寒の山の中をレースします。私たちは北緯70 度に位置するアルタでおよそ2 週間生活をし、現地でしかできない体験をたくさんしてきました。その中の1 つである、Finnmarkslopet というイベントは犬ぞりの欧州最大の国際大会です。海外探検隊の事前プログラムの中で、犬ぞりについてプレゼンテーションを行った甲斐あって非常に興味深く、今でもその迫力さを覚えています。Finnmarkslopetは、私たちが滞在した寮の目の前の大通りである、アルタの市街地からスタートしており、非常ににぎわっていました。多くの人が観戦に来ており、街全体がこの一大イベントに対して興味を持ち、真剣に取り組んでいることが分かりました。現在、雪道等における人の移動手段として用いられるのは、スノーモービルが主流ですが、犬を手段とした犬ぞりは、何のためなのか?これが疑問点でしたが、Finnmarkslopet を生で観戦して分かったことは観光産業を活性化させるためということです。もちろん、伝統や文化を重んじていて、この国際大会を毎年開催しているという理由も1 つでしょうが、人口2 万人以上の都市の中では世界最北端であるアルタの、都市機能を維持するには、このような世界からも注目されるイベント・物・その国や場所の魅力が必要であると考えました。実際に、観戦に来ていた人々にどこから来たのか聞いてみると、アメリカやイタリア、オーストラリアなど、欧州からのみならず、世界中でFinnmarkslopetが認知され、注目を浴びていることが分かりました。日本も海外からの観光客の受け入れに力を入れています。日本においては寿司やラーメンといった食文化、アニメ、寺院などの建築物、そしておもてなしの心を持った丁寧な接客などが魅力だと私は思っています。今一度、日本の良さを海外の人々に知ってもらうために、個人・各団体・各機関が意識して取り組むことが必要だと感じました。Finnmarkslopet を通じて、日本だけでなく世界における観光産業の発展についてや、アルタという小さな街の魅力などを学ぶことができました。これからも様々な国・地域の魅力等を自分の目で見て肌で感じて見聞を深めたいと思います。最後に、今回のプログラムの参加に当たって、支援してくださった先生方、先輩方、各企業の方々に感謝申し上げます。