ブックタイトルkaigaitankentai_13
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11Qian Hu でお世話になった方との集合写真です。後ろは商品の展示場になっていて、一般の人も見学することができます。吉澤聡一朗Qian HuQian Hu(チェン・フー)はシンガポールで最大の観賞魚養殖企業で、特にアロワナの養殖が有名です。私たちは、男子チームが3日間、女子チームが2 日間、Qian Hu で研修を受けました。QianHu はアジア各地に支店を持ち、世界中に観賞魚の輸出を行っています。アロワナを主力商品にしており、様々な設備があります。敷地内には展示場もあり、一般の人も楽しむことができます。この研修で特に印象的だったのは、アロワナの養殖です。産卵用の個体は屋外の池で飼育されています。アロワナは絶滅危惧種になっているため、それぞれの個体にマイクロチップを埋め込み、一定期間ごとに個体数に変化が無いか検査しています。その際、アロワナを1個体ずつ麻酔で眠らせていました。1か所の池に数十個体のアロワナがいるにもかかわらず手作業で行うという、かなりの重労働が伴っています。さらに出荷用のアロワナは見栄えをよくするために鰭や鱗の整形手術を行っています。このように出荷までの1 個体あたりのコストは他の魚の比ではありません。このため、展示スペースもかなり広くなっていました。主力商品であり、値段も高いことも理由にありますが、スタッフの方たちのアロワナに対する情熱が伝わってきました。また、出荷用の鑑賞用のカニを別の容器に移す作業を行いました。この作業は種類ごとに10個体ずつ移し替えるもので、とてもシンプルでしたが、カニを傷つけず、かつ正確・スピーディーに行うとなるとかなり難しく、度々カニが逃げ出してしまいました。一方スタッフの方が行うと全くトラブルが無く、簡単そうでした。経験の差が明確に現れたと思います。生き物を扱う作業では機械化は難しいため、人の手が必要な場合が多いです。そのため、簡単な作業でもどれだけ効率よく行えるか、常に工夫していかなければなりません。生き物以外の相手にもこのことは当てはまると思います。また、シンガポールの自然環境と外来種問題についてもお話を聞くことができました。休憩時間にはたくさんのスタッフの方とお話する機会がありました。Qian Hu はシンガポール以外にもマレーシアやミャンマーなどのさまざまな国から来た人がいます。英語が母語でない方とも英語でお話しすることができたため、グローバルとは何か、少し理解できたと思います。この研修では、観賞魚以外にもグローバル企業とはどういうものか、英語でコミュニケーションをとり、指示された作業を行うことの難しさ・楽しさを学ぶことができました。この経験を単なる経験にとどめず、これからの学習や進路に活かしていこうと思います。関わってくださったすべての方に感謝申し上げます。