ブックタイトルkaigaitankentai_13
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kaigaitankentai_13
16最終プレゼンの後に、お世話になった味珍味の方々と、共にプレゼンを行った香港大学の学生さん達と撮影した写真です。内田結那味珍味日本から輸入した食品を、香港市場に提供している企業です。私たちは、香港大学の学生2 人と味珍味(香港)有限公司で5 日間の企業研修を行いました。味珍味はさまざまな食品を香港へ輸入している企業で、私たちはどのように食品を運び、スーパーなどの顧客へと提供しているのかを企業の担当者の方からの説明や見学を通して学びました。実際に、自社倉庫やスーパーマーケットを見学したり、商品のラベル貼りを体験したりすることで、輸入食品がどのような過程を経て、私たち消費者の元へと届けられるのかを身を以て知ることができました。研修の中で、生鮮食品を輸入することの難しさと、それに対して食品輸入企業としてどのような対応をとっているのかを学んだ場面がありました。それは、日本から輸入した桃の検品作業を体験したときです。一見、状態が良さそうに見える桃であっても、箱から取り出して緩衝材を外してみると、カビに覆われていたり、痛んでいたりすることが想像以上に多くありました。細心の注意を払って輸送していても、どうしてもダメージを受けてしまうという現実を目の当たりにしました。そのため、味珍味では輸入した生鮮食品を一つ一つ人の手で品質確認し、傷んだものを見つけた場合には写真を撮って記録して輸入元へと報告する体制が整えられていました。無くすことが難しい問題に対して、どう対応してリカバリーをするのかが大切だとわかりました。また、食品を外国から輸入して販売するには、輸入国と輸出国の両方の法律を遵守した上で、輸入手段にも煩雑な手続きが必要なこと、そして鮮度を保ったまま輸入する必要があるため、各部署の連携が重要であると知りました。さらに、消費者である香港の人々に合わせて、英語表記のラベルを貼ったり、香港で人気のキャラクターをデザインに取り入れたりと幅広い業務が行われており、ニーズに合わせた商品づくりの大切さを学ぶことができました。今回の企業研修では、初日に大規模なストライキのため電車が機能しなくなり、車で迎えに来ていただいたり、デモの過激化によって一部の研修が中止になったりと香港の情勢による大きな影響を受けました。その中で、休憩時間にスタッフの方々から今の香港をどう思っているのか、といったことなど、仕事に関する内容以外にもさまざまなことを伺うことができ非常に良い経験になりました。この味珍味での研修で私は、輸入企業の仕事内容だけではなく、そこで働く方々の物の考え方や香港の方々の日本に対する印象などを知ることができました。この学びを、これからの人生に活かしていきたいと思います。