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概要

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22研修初日に大学内のオブジェで研究室の学生と共に撮った写真です。中村斐翠ハノイ工科大学(1)HUST(Hanoi University of Science and Technology)は学部生数が27,000 を超える大規模なベトナム最初の技術系総合大学です。エンジニアの訓練や、工業部局のための科学研究の役割を担っています。HUST では、食品科学の研究室に入り、2 週間現地の学生とともに研究を進め、プレゼンを作り発表をしました。研究では、デンプンの基礎から始め、日本とベトナムのもち米のデンプン含有量と、それによる粘度の違いを調べたり、日本やベトナムのもち米から実際に餅を作って粘度を調べ、味の違いを考えたりしました。この研修を通し、私が学んだことは、HUSTの学生たちがいかに熱心であるかということです。現地で共に研究を進める中で、HUST の学生たちは皆、オンオフの切り替えが早く、明確な意思や展望を持って日々を過ごしていることに大変感銘を受け、普段日本で流されるままに日々を過ごしている自分が恥ずかしくなりました。例えば研究中、遠心分離をしているときのようなちょっとした空き時間などはみんなで歌ったりと楽しく過ごすのですが、一度研究に戻れば、HUST の学生はすぐに切り替え、懸命に研究に取り組んでいます。一方、私たちベトナム隊はいつまでもスイッチの切り替えができず、遊びの延長のような気分で研究に取り組んでしまうこともありました。1日の研究で疲れ切り、終わりの方はだらだらしてしまう私たちに対し、HUST の学生は最後の最後まで洗い物や片付けを率先してやってくれることも多かったです。また、HUST の方と話をしていると、若いうちから奨学金制度を利用して様々な国へ行ったり、日本へのインターンシップを計画していたり、自分の英語を上達させるため街中で積極的に見知らぬ他国籍の人に話しかけたりと、それぞれが志を高く持って、自分から動こうとしているのがよくわかりました。もう大学生になったのだから本気で自分の将来について考え出さねばならない、何かしなくてはならないということはわかっていても、常に待ちの姿勢でなかなか自ら動けない私にとって、その姿から学ぶことは本当に多かったです。HUST での研修では実験だけでなく、書ききれないほどたくさんの経験をしました。この研修を通し、長い間親と離れて過ごすことで自分に向き合う時間が多く取れ、現地の方からたくさんの刺激を受けたことで、さまざまなことを考えました。私は人と交流することが本当に好きだとベトナムで、特にHUST の研修を通し、実感しました。そのため、学生のうちにたくさんの国を訪れ、日本でも外国の方の案内ボランティアをしたり、海外で日本語ボランティアをしたりしようと考えています。探検隊に応募して、ベトナムに行けることになって、本当に良かったと心から思います。今の行動的な気持ちが薄れないうちに、HUST の学生を見習い、積極的に動いて悔いのない大学生活にしようと思いました。