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概要

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35上田智貴台湾大学海洋研究所(2)この研究所は台湾大学にある海に関する三つの施設のうちの一つで、海洋生物、海洋物理学、海洋化学、海洋地学について台湾で最先端の研究をしている研究所です。研究室のKo 先生と学生と撮った写真です。私たちは台湾大学海洋研究所(IONTU)で18日間の研修を行いました。今回の台湾隊では、1人一つの異なる研究室に配属され、メンバー4人がそれぞれ別々の研究室にお世話になりました。私の研究室は、海洋地震学、その中でも特に地震波の伝わり方について、モデリングをし、研究を進める研究室でした。台湾は日本と同様に、プレートの境界や活断層、火山が多く、それに伴って地震も多発します。このような地震を研究するのにピッタリな場所で、地震の研究に関われるということが渡航前はうれしくて仕方がありませんでした。ですが、地震学はとても難しい学問で、1年の知識ではまだ理解できないことも多く、研究室に着くまでは嬉しさと共に大きな不安も感じていました。私が携わった研究室での活動の主な内容は、①プログラミング言語を用いて、海底の形状、海水の成分、濃度を変化させたモデルを複数作り、地震波の伝わり方を比較し、調べるということ、②比較した結果から考え得る地震波の特徴、性質について教授と議論すること、③最新の地震学に関する論文を読み、教授、学生に向けてプレゼンをすることの、大きく分けて3種類の内容がありました。研究に携わるにあたり、地震学に関する多くの知識を教授や学生に教えていただけたので、渡航前に感じた不安をよそに、新しい内容に対し、貪欲に取りかかることができました。また、モデルの比較をして出た自分の意見を教授に伝え、そのフィードバックをもらうことは、自分の知識をさらに深めることに繋がり、とても良い経験になったと思います。また、日本では英語で自分の意見を伝える機会がとても少ないので、語学の面でも良い経験になりました。論文のプレゼンでは、学術的なプレゼンの発表の仕方、プレゼンをするには多くの細かい具体的な知識が必要だということを学びました。プレゼン自体は成功したとは言えませんでしたが、今回も教授からのフィードバック、学生からの的確なコメント、アドバイスで、多くのことを学び、これから勉強をしていく上での大きな原動力を得ることができました。今回、このプログラムに参加することで、何かを深く知りたいときは、それだけ多くの知識が必要だということ、どんなに不安なことでも積極的に自分からチャンスを得に行かなければならないことなど、多くのことを学び、多くの成長に繋がりました。今回得た知識、考え方を今後の大学生活、進路に活かしていきたいと思います。また、日本にいる間も貪欲にさまざまな挑戦を続けていきたいと思います。