ブックタイトルkaigaitankentai_13
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kaigaitankentai_13
42地元の新聞に記事にしていただきました。その際に撮っていただいた写真です。左のベルゲン大の学生がサーモンの心臓を手に持っています。小澤柚香LingalaksノルウェーのNorheimsund にある、中規模なサーモン養殖企業です。孵化から輸出前段階の切り身加工までを行っています。プログラム前半のCermaq での研修の後、後半ノルウェー隊の女子2 名は、自然豊かなNorheimsund に滞在し、サーモン養殖企業のLingalaks で研修を行いました。ここではベルゲン大学の学生と5 日間、1 日2、3 か所ずつさまざまな施設を見学しました。Lingalaks では、サーモンが孵化してから切り身として出荷されるまでのさまざまな段階、観光用養殖施設を間近で見るだけでなく、実際に体験することもできました。獣医の方の普段の仕事を傍らで見学、お手伝いさせていただきました。小さな仕事を任されることもあり、解剖などを行ったため、頭だけでなく、体もいつも以上に動かしました。サーモンの品質管理の段階では、実際に私たちが解剖した魚が研究室に送られました。Cermaq では、サーモンのワクチン接種を手作業で行っていたのに対し、Lingalaks では、機械によって行っていました。異なる養殖企業で研修したことにより、共通点や相違点など両社を比較することができました。このことから、先のCermaq 研修時では見えてこなかった疑問点も明確になり、Lingalaks 研修ではより多くの質問をすることができました。ノルウェーの国策ともいえる、2か所のサーモン養殖企業での研修はとても贅沢な経験でした。Lingalaks の方々は皆、サーモン養殖に携わっている者として、責任と誇りを持っていると思いました。養殖のシステムは先進的で進んだ技術であり、環境への配慮がされていると感じました。しかしながら、従業員の方々が思っている改善すべき部分や目標を、会話の中で多く耳にしました。養殖には多くの段階があるため、1人の仕事では魚の生産過程の一部分しか関わりません。しかし、それぞれの分野から魚、人、環境に対し、より良いシステム作りを目指していると感じました。自分1人の範囲で満足せず、国、世界、地球の一員としての思考を持つことが特別なことではないように思いました。将来このような働き方を目指したいです。今回の研修は、従業員の方々の通常の仕事の横で、体験、質問をさせていただきました。大学生のこの時期に、働いている方の日常を見て、そして考え方に触れることで、将来について考え直すきっかけとなりました。前回のタイへの派遣時も将来への考え方が変化しました。探検隊は、現状の自分を認識し、今後に対する危機感、目標を持つことのできる刺激的なプログラムです。プログラム中は、頑張って背伸びをしている感覚ですが、プログラムを通じて、背伸びが日常の一部となりました。日本でも背伸びの感覚を忘れずに生活していきたいです。