ブックタイトルkaigaitankentai_13
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kaigaitankentai_13
55食品生産科学科1年内藤 彩ベトナムプログラム私と紗史さんチームはアミロース含有量を調べる作業を引き続き行った。アミロース含有量測定にあたって基本のデータを調べるはずだったのだが、昨日失敗してしまったため、今日は先に自分たちが持ってきたもち米のサンプルで実験を始めた。同じ作業の繰り返しのため、段々と要領を得て、研究室の学生さんに頼らずとも自分たちで進んで作業ができるようになってきた。VAST でも使用した分光光度計を使って、吸光度を調べた。この機械はある物体を光が通った際に強度がどの程度弱まるかを示し、基本の溶液と求めたい溶液との波長を比較することによって、物質濃度を調べることが出来る。お昼ご飯は、ブンチャーを食べた。こちらの研究室にきてからは毎食デリバリーを使用している。ベトナムではデリバリーがよく使われるのかと訊いたら、とてもよく使うのだと言っていた。ネットでボタン一つで注文できるのでとても簡単だそうだ。日本では最近Uber Eats が流行ってきたが、それでもあまり身近ではないので、もっと日本でも簡単に使えるようになれば良いなと思った。午後は他のサンプルの溶液を作る準備をした。ずっと同じ作業を繰り返しているが、集中力を切らさずに、正確に実験をすることが研究には欠かせないことなのだと感じた。舞香&斐翠チームはゲル化させた溶液を24時間置いたものを Texture analyzer という硬さや粘度を調べる機械で分析しようとしたのだが、完全にゲル化されていなかったらしく失敗したようだ。この分析をするためにもう一度ゲル化の工程を経なければならないようだ。しかし、このあとはもう一度私達がやっておくから今日は帰って平気だよと言ってくださり、ベトナムの方の優しさを身にしみて感じた。もちろん優しさに甘え過ぎてはいけないと思うが、この海外探検隊という企画は本当に様々な方のご好意と優しさで成り立っているのだということを改めて感じた。だからこそ私達もできる限りの努力をし、こちらからも何か恩返しをしたいと強く思った。研究室での活動を終えてから、私の知り合いのHUST のドクターの方がちょうど近くにいるとのことで、会うことが出来た。研究室はクーラーがないし、日本人はここまでの暑さに慣れてないだろうからと言って、気遣って涼しい部屋に通して下さった。その方は物質工学の研究者で、金属を扱っているので、1000℃になろうとも研究すると言っていて、ジョークではあるが、ベトナムの方の忍耐強さが垣間見えた。私たちがベトナムの珍しいフルーツを食べたいと言ったら、とてもローカルな市場に連れて行ってくださり、カスタードアップルという不思議な果物と、ランブータンというライチの仲間の果物を買った。カスタードアップルは甘くした柿のようで、ランブータンは少し酸味があるライチのようで、とても美味しかった。旬や食べ頃は現地の人にしか分からないことなので、一緒に買い物に行けることはとても有難く、よい経験となった。(2019 年8月15 日)