ブックタイトルkaigaitankentai_13

概要

kaigaitankentai_13

4できないはずです。極端な人口減少と膨大な財政赤字、そして誰もが経験したことのない超高齢化社会、これらは誰もが知っている事実です。今それらが急ピッチで同時に多発的に発生している人間社会は、世界中では日本しかないというのが事実なのです。若い世代が社会を変えるための政治参加に無関心であり、自分の好きなこと以外にはあまり目が向かない状況があることについて、海外探検隊に参加したみんなはどう感じているでしょうか。社会に存在する問題を行政や先輩世代のせいにすること、もしくはその問題に対して、そのまま見て見ぬふりを決め込み放置すること、そのどちらも若い世代にとって明るい未来を導くことにはつながらないのです。自らの手で、社会を正しい方向に戻していこうと努力をするのかどうか、それは日本の若い世代が自ら決めることです。香港や台湾の同世代の若者達の言動を見れば、自分達の未来を切り拓くために必死にもがいている様子がわかります。これは対岸の火事なのでしょうか。海外探検隊プログラムに参加した学生達には、このことを真剣に考えてほしいものです。すでに日本には何度も警告のサインが出ており、若い世代のみんなでさえ、こうした警鐘を何度もどこかで聞いていると思いますので、あとは一人ひとりがどう考えて行動するかです。世の中には、いい教育を受け、それなりに力を持った人間と、不幸にもそうではない人がいます。社会の不公平を嘆き、ゲーム感覚で振込詐欺に手を貸して、高齢者からお金をだましとる若者達がたくさんいます。現代社会の現実は、そのような闇も抱えているのです。このメッセージを読んでくれている若い世代は、日本の中では間違いなく良い教育を受け、愛情あふれる家庭で育った健康で幸福な若者であると思います。つまり、本来、今の日本の厳しい現状を変えることができるはずの能力を持った人間の集まりです。そんな君達が、あとはどのような意識を持ち、具体的な行動をとるか、日本社会の未来は、まさにそこにかかっています。誰かがやってくれる、もしみんながそう思って行動をとらなかったら、日本社会は急激に力を失い、様々な厳しい社会データが示すとおりの貧しい未来社会が到来してしまいます。ぜひ日本や世界の未来のこと、自分の将来のこと、地域社会のことを考えて、この世の中を良くしていくための行動をとってくれることを願っています。海外探検隊プログラムは、これまで述べたような志の下で設計、開発、運営されており、参加学生には最大限にこの機会を活用してもらって、常に精度の高い未来予測をしながら、幸せな将来を設計してほしいものです。それを実現させるために海外探検隊プログラムの開発には経験豊かな担当者を配置し、多くの労力と時間、人脈作り、そして熱意をかけています。このように、海外探検隊プログラムは単なる視察旅行ではないため、ただ楽しかった、なんとなく成長できた、珍しい場所に行けた、支援金のおかげで安く行けたというのでは、参加後の成果としてはまったく不十分です。このプログラムを作った開発者の目標は、他人の役に立つような生き方や仕事の仕方ができるような若い世代を作ることです。そして一番大切なことは、一人ひとりが幸福を感じながら人生を送れるような人間力を身につけ