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概要

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58海洋環境科学科3年外岡拓馬ノルウェープログラムPelagia のシブさんの家に宿泊させていただいた1日目の朝。朝7時に起床し、工場での研修の準備をはじめました。水産工場の朝はやはり早いです。本日は朝6 時より鯖の移動がスタートしていたとのことでした(本日視察した工場では漁船から工場への魚の移動およびパッキングを行なっていました)。さて、シブさんの家からエーゲルスンの工場までの距離は車で約10 分、すぐに現場に到着しました。まず目に入ってきたのは大きな漁船と工場です。本日の日報では魚、漁船、バイヤーの3つの視点から本日の学びを共有していきたいと思います。まず初めに、魚についてです。午前の見学では、漁船からポンプで吸い上げられた鯖が、地下の通路を通り、パッキングされるまでを見学しました。魚の品質を管理するためパッキングをした中から一部をカットして目視で品質を確かめるという工程がありました。ここでは、魚の体色・目の色・エラの色・エラの匂い・腹のなかの5つのポイントをチェックします。ベテランの方の捌き術は到底真似できるものではなく、非常に難しかったです。次に、船についてです。本日は二隻の大きな漁船が泊まっていました。実際に船の中も見学しましたが、面白かったのは日本の企業を多く発見したことです。ソナー関係の機械はFURUNO という企業のものが多く、聞いてみると2大メーカーの一つだと教えていただきました。また通信関係では、NTT の提供する装置を発見しました。ノルウェーの漁船でも使用されていることに初めは驚きましたが、産業の構成や人々が所有する船の数を考えると確かにいいマーケットであるなと納得しました。また、漁獲方法についても興味深いことを教えていただきました。漁獲方法はまき網とトロールの二つがあります。トロールは採取中に魚が死んでしまうのに対し、まき網は生きた個体をポンプで回収し、マイナス2度の水の中で冷凍するため、死後硬直もプラスに働き、鮮度が良く保てるということがわかりました。最後に、バイヤーについてです。本日はPelagia の鯖を買い付けに来た日本のバイヤーと台湾のバイヤーにお会いしました。少し話を聞いてみると、世界各国で魚が食べられるようになり、日本は買い負けている現状があるそうです。なぜ日本や台湾はわざわざ現地に赴いて検品するのかを聞いてみると、どうしても品質にうるさく、実際に身を見てみてダメなら買わないという選択肢も時に必要であるからだと教えてくださいました。帰宅後は、家の近くを散歩してから夕食をみんなでとりました。シブさんのご配慮で、日本米を食することができました。明日は別の工場でアジをfishfeed にする現場を視察します。匂いがかなりきついとなんども言われ少し恐れている大士さんと外岡ですが、明日も精一杯勉強したいと思います。(2019 年9月24 日)