ブックタイトルkaigaitankentai_14
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kaigaitankentai_14
43<3 月9 日> Qian Hu 研修午前の一つ目の仕事は水槽のラベル貼りを行いました。ラベルには種名が書いてあり、これで水槽の管理を行っているそうです。これに加えて、ガムテープを水槽に貼りました。これは水槽内の魚がQian Hu に来てから何匹死亡したかを記録するためのもので、貼りながらどんな魚が多く死んでいるのかも見ることができました。やはり、アロワナは多く死んでおり飼育が難しいものなんだと思いました。そう考えると、値段が高いのも頷けます。その後は以前もやった袋折りです。3重で丈夫になっている袋の口を折り、入れ易くします。すごく地味な作業ですが、これをしないと魚を入れられませんし、運べません。やってみないと気づかないのですが、かなり大変で、かつ重要な行程だなと改めて思いました。私たちがラベル貼りをしている間、香莉と俊成さんは水槽の清掃をしていました。これも以前したことがある仕事でしたが、前回より多く任され、午前だけでもかなり疲れたと言っていました。また、香莉は社員の方に、水槽に残っていた小魚は気にせずに流してしまってよいと言われたそうですが、かわいそうだったので他の水槽に移したと言っており、そういった点は効率性との兼ね合いが難しいよね、ということを後に話し合いました。午後は、エビの水の入れ替え作業と新聞紙を半分に切る作業を行いました。新聞紙は氷を包むためのもので、Qian Hu の大きな冷凍庫にはこれが沢山ストックされています。これを入れることで、低温を好む魚も温度上昇を抑えながら輸送することができます。新聞紙を切っているとシンガポールの多文化要素が見られました。新聞紙は中国語、英語の2 種類があり紙面の写真の雰囲気も日本とは違っていました。また、日本はモノクロの新聞が主流ですが、シンガポールのものはかなり彩りが豊かで写真はほとんどカラーでした。こういった違いを見るのも面白かったです。今回で、私のQian Huの日報が終わるので、少しQian Hu 研修について感想を書きたいと思います。私が今回のプログラムで一番楽しみにしていたのは、このQian Hu 研修とApollo 研修でした。Apollo 研修はコロナの影響で無くなってしまい残念でしたが、2週間Qian Hu で受け入れてもらうことができとても嬉しかったです。魚のファームに行ったことが無かったので、シンガポールですし、行く前は生き物を扱う為、研究室のような綺麗に整備された施設なのかと思っていました。しかし、行ってみると思っていたより工場のような感じで少し驚きました。こんなほとんど外と変わらないところで、魚を管理できるのか?と正直なところ思ってしまいました。しかし、研修を始めると様々なところで魚を快適な環境で育て、出荷できるような工夫がされていました。特に私が感動したのは、魚を輸送する際に使用する水です。魚の種類によって使う水を変えるのですが、それが全てオリジナルの水であり、その中の一つは社内に生えている木の落ち葉を利用して作っているのです。こうした自然の力を借りた技術というのはコスト的にも環境的にも非常に良いものだなと感じました。世界が発展し自然破壊が進む中、自然を多く残したまま発展しているシンガポールの素晴らしさがここに出ており、それを感じられたことがとても良い経験値になりました。生物1・細川瑞穂/メンバー