ブックタイトルkaigaitankentai_14
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kaigaitankentai_14
59<3 月18 日>今日は帰国のため、11:30 にホテルのロビーに集合してオスロ空港へ向かった。今回は想定外のドバイ経由となり、エミレーツ航空でドバイに上陸することをみんな楽しんでいた。全員ちゃんとドバイ土産を買った。そして、無事成田空港に到着し解散となった。ヨーロッパからの入国者への自宅待機措置は、21 日から行われることとなったので、私たちはギリギリセーフでその対象とならずにすんだ。私は数日くらい自主的に大人しくしておこうとは思っている。この日報は私の最初で最後の日報となる。改めてみると、状況の変化が速く大きく進んで、様々な判断を迫られる日々だった。感じたのはノルウェー政府の出す措置の速さだ。9 日に日本への措置をすぐに解除した時点でこの傾向に気づくことができたかもしれないと今となっては思うが、措置のタイミングと内容ともに、急に進んでいった。そして痛感したのは、大使館から送られてくる情報がすべてではないということだ。15 日の昼間、眞子さんと景子がハイキングにいった時に声をかけてきた地元の人から空港が閉まることを聞き、そのときはよくわからなかったそうだが、その情報が大使館からメールで私たちに入ってきたのはその日の夜だった。私の今までの考えでは、まず大使館などの公的機関から発表される情報を待つというのが基本だと考えていたが、今回のような状況だと、それでは情報が遅く来て行動も遅れてしまうため、自らローカルニュースを追いかける必要があると学んだ。特に16 日には、待機生活から脱け出し日本に帰るというミッションを達成するために情報を集めて周りに働きかける現場を体験できたように思う。正確な情報を能動的に集めた上で考えた行動をとるということが、問題解決にあたって重要であるということを身をもって理解できた。予定していたプログラムがほぼできないとわかったときは落ち込んだが、待機生活となったあたりではもう、「オーロラを見るよりもレアな経験だ!」と考えられるくらいになった。自然体験やホームステイができなかったことはもちろん悔しいが、今回の経験から得るものも大きかったと思う。小松先生と5 人での話し合いの機会が何度もあったが、眞子さん、景子、莉奈はすぐにそれぞれ的確な発言をしてくれると感じる一方で、私は自分の番が来るまで毎回ドキドキしていまいち考えが浮かばず、結局自分の中で良いと思えるような発言ができないことが多かった。私には、聞いた話を自分の中に落とし込んでよく考え、それを言語化する力が足りていないのではないかと感じている。何にでも興味を持って物事に接しているつもりでも、思っている以上に自分は物事をよく知らないし深い思考ができていない。さらに考えてまとめるのに時間もかかる。この3 人と活動すると、3 人とも思考のレベルがとても高いので、いつも以上に自分の足りていないところに気がつく。今後もまた何かしらで自分に刺激を入れて場数をふんでいき、考えてみんなの前で発言することに慣れるようトレーニングを積んでいきたいと思う。眞子さん、景子、莉奈はそれぞれ個性的でありながらとても優秀で芯のある人たちで、私にいつも刺激を与えてくれたことを本当に感謝している。14 期探検隊が終わってもぜひ関係を保っていきたいと思う。環境2・髙井星香/サブリーダー