海外探検隊 Vol.21
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<食品生産科学科2年 友野帆乃香> <8月8日> ブラパ大学研修 【本日のスケジュール】 13:00 Sandy Beachで生物の調査 18:00先生と学生たちと夕食 【学びと気づき】 今日の活動は午後からであった。午前中は、それぞれ自分の時間を過ごしながらも、12時前に一度集まり、感謝カードなどの準備を少しずつ進めた。このような準備を進めていると、もう帰国が近づいているのだと感じる。1ヶ月間のタイでの生活を支えて下さった先生方に感謝しつつ、14日にあるプレゼンで自分たちが学んだことをしっかり伝えられたらなと思う。 午後からは、Sandy Beachで岩場や浜辺にいる生物を調査した。そこには主に貝類が多く生息しており、約4種類見つけることができた。他にもイカの甲やウミウチワというサンゴ亜綱に属する生物も発見した。これらの発見した生物のうち、ウミトサカの形状をよく見てみると、根本から細長い枝のようなものが多数分岐しており、一本ごとに小さい穴が非常に多く存在していることが見て分かった。先生の説明によると、この穴には環形動物がトンネルを作って生息しているという。寮に戻ってから、ウミトサカの生態について調べてみると、そこに生息する生物はシリスという多毛類の一種であることがわかった。今回見つけたウミウチワは浜辺で干上がっていたものだったため、実際に穴の中に生息するシリスを観察することはできなかったが、シリスがそこで生活するメリットとしては、外敵から身を隠すのに丁度良い場所だからであると考えた。また、サンゴの骨格は主に炭酸カルシウムでできているが、骨格の硬さでサンゴを分類した際に、ウミウチワは骨格が柔らかいソフトコーラルに当たることも調べてわかった。このソフトコーラルは、サンゴの中でも、細かい石灰質の骨格を体内にバラバラの状態で保持し、柔らかい体を持つ、ストレスをあまり感じない種を指す。このように、他の生物がウミウチワの中で生息しても、ウミウチワ自体へのデメリットが無いような点も、シリスがウミウチワの中で生活する理由の一つになっているのではないかと考えた。 35

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