Qian Huは、観賞魚の養殖から輸入、輸出、流通を一括して行っている会社です。1,000 種以上の魚を世界 80 か国以上に輸出しており、世界トップクラスの養殖企業です。 この写真は、アロワナの養殖池に入っている写真です。アロワナを抱きたいという彼女の小学生からの夢が叶ったそうです。 安永和矩 私達は、Qian Huで3日間の研修を行いました。ここでは、観賞魚の養殖から輸入、輸出、流通までを一括して行っています。また、1000種類以上の魚を世界各国に輸出しており、世界有数の輸出企業でもあります。 今回の研修では、Qian Huで行われている仕事の中でも特に観賞魚の輸出の工程について学びました。その中で特に印象的だったことは、生物に配慮した梱包が行われていたということです。ここでは、輸送時の生物へのストレスを最小限にするための工夫が多くみられました。例えば、弱酸性の水域を好み、枯れ葉を餌とするコリドラスの輸送の際には、生体と一緒に枯れ葉をいれることで、生育環境の再現をしていました。また、個体間の闘争が多いロブスターの輸送の際には、闘争防止のためのネットを入れることで共喰いを防いでいました。これらのこだわりによって、輸送到着時の致死率3%未満を達成するなど、高品質な魚の提供を可能にしており、その過程をみることができ、とても学びのあるものでした。 また、Qian Huでは完全に分業が行われており、養殖担当や配送担当など複数の部署がありました。異なる部署間でも情報を共有出来るように、観賞魚を名称で記載するのではなく、アルファベットと数字の記載されたバーコード付きのラベルで管理されていました。これによって、魚に関する専門知識が十分にない流通の現場でも、間違いなく連携をとることができます。 最後に、写真にもあるようにアロワナの採卵に立ち会えたことがとても貴重な経験になりました。水族館でしか見たことがなかったアロワナを間近で、そして抱えることができ、探検隊に参加しなければ実現できていなかったと思います。メンバーの一人は、アロワナを抱えるという小学生からの夢を実現できたそうで、とても嬉しそうでした。 このように仕事の分業体制や、ラベルでの個体の管理など、学ぶことが多くある研修でした。研修全体を通して、様々な特徴的な魚たちを、高品質な状態で出荷しようとする努力が随所に感じられ、世界の養殖魚養殖の最先端に触れるいい経験となりました。また、アロワナを間近に見られる貴重な経験もすることができ、充実した研修となりました。 7 Qian Hu
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