海外探検隊23期生報告書
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<8月30日> VAST 【本日のスケジュール】 09:00 微細藻類の炭水化物、脂質測定 【その日の学びと気づき】 本日は前日からの続きとなる微細藻類の脂質測定に加え、炭水化物の測定実験も行った。前日同 様電子天秤を用いた乾燥バイオマスの計量があったが、みんな慣れたのか昨日よりも素早く計量す ることができていた。炭水化物の測定では塩酸を加えた乾燥バイオマスを加熱後、水酸化ナトリ ウムを用いて中和する工程が存在した。中和が完了した時、溶液の色が緑から茶色に変化し、Phが 7であることをPh試験紙を用いて確認した。しかし、NaOHの滴下の際、一滴でも多く加える とpHが大きくなりすぎるため、一回で基準値内のpHを出せたのは4人中1人と苦戦を強いら れた。 その後、いくつかの工程を経て、分光光度計を用いて光学密度(OD)を測定した。ODの値を用い計算を行ったところ、用いた乾燥バイオマスは約12%が炭水化物から構成されていることが分かった。 <pH試験紙 黄緑がpH7で黄色や濃い緑はやり直しの痕跡> <光学密度を計測している様子> <海洋生物資源学科2年 中川朝陽> その後、脂質の測定も行った。脂質は炭水化物よりばらつきが大きかったが大体10%から20%らしい。個人的には実験という感じがしてこの一連の作業をとても楽しみながら行うことができている。高校で行っていた実験が今活きていると思うと、なかなか高校はハイレベルな実験をしていたのだなと感じた。 お昼はいつも通り食堂に行き研究員の方と一緒に楽しんだ。食事中には名前や苗字に込められた意味、逆にベトナムの人の名前にはあまり意味が込められていないことやダーさんというファミリーネームはベトナムの人口の約4割を占めていることなど会話に花を咲かせた。特に日本のアニメなどで転校生が来たとき黒板に自分の名前を書く理由が、日本では同じ音でもそれを表す漢字が異なるためそれを知ってもらうためだと知り、合点が行った顔をしていたのが印象的であった。昼食後研究室に戻ると研究員の方がムーンケーキ(月餅)をもってきてくださった。月餅は中秋節に食べられる伝統的なお菓子で、今回いただいたのは緑豆の餡のものとシナモンが効いたいろいろな具材が入ったものである。私以外の三人は緑豆のほうが好きなようだが、私はシナモンのほうが好みだった。その後実験の休憩中にも研究室の方から違う種類の月餅を頂き、種類の多さに驚いた。 26

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