<9月4日> VAST 【本日のスケジュール】 午前: クロロフィル色素量推定実験 午後: タンパク質量推定実験 【その日の学びと気づき】 全力で過ごした4連休明け初日の本日は朝から皆疲れ気味で、行きのGrabでは目を瞑ったりして少しでも休みVASTでの研修に備えた。濃密な4連休を過ごしたこともあり、連休明けのVASTはなんだか1週間ぶりくらいに訪れた気分だった。 午前中は先週末に仕込んで連休中に育てた(勝手に育った)スピルナを収穫、色素量推定実験に使うそうだ。スピルナを目鉢ですりつぶし、アセトンを加え2時間冷やす。この間に午後の実験の下準備を行った。 その後遠心分離機にかけ、これを分光光度計で観測すると単位体積当たりの色素量がわかるという仕組みだ。VASTに来た当初は全く分からなかった数字の処理についての説明も問題なく理解できるようになった。 お昼は研究員たちと一緒に学食で。学食で食べられる回数も残り少ないと思うと少し寂しく感じた。本日はお互いの国の物の数え方や諺について教え合った。ベトナムではフランス統治時代の名残でフランス語と同様に名詞に男性名詞と女性名詞が存在するそうで、それぞれの名詞毎に固有の の細かいフィルターで濾して実験で使うバイオマスを準備した。緑色の「ごはんですよ」みたいなバイオマスを量り取って乳冠詞があるそうだ。ベトナムは地政学的に中国との結びつきが強くまたイデオロギー的な側面もあってか結束や団結に関する諺が豊富にあるとのことだった。 午後はタンパク質量推定実験の最終フェーズとのことだった。先週からドライバイオマスを計量し、緩衝液を調合して、凍らせて解凍して遠心分離してまた凍らせて解凍して遠心分離してと散々こねくり回してきたサンプルを50倍に希釈、緩衝液、ブラッドフォード試薬と混合し、分光光度計で観測するとサンプルのタンパク質含有率を知ることができた。 今回はリン酸緩衝液と特別レシピの緩衝液2種類のサンプルを作り実験したが、どうやらそれぞれで検出できる固有のタンパク質があるようで、それぞれのタンパク質含有割合を合計することで最終的なバイオマスサンプルのたんぱく質含有率が求められるようだった。 研修後はみんなで旧市街のはずれにあるlittle bowlでスイーツを食べた。ベトナムは輸入製品以外、物価が非常に良心的で外食しやすくてありがたい。 <海洋資源エネルギー学科3年 久保田慧樹> 27
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