第23期海外探検隊 担当教員 小松 俊明/2024年11月 リエンテーション、インターンシップ、フィールドワークで構成される。海洋大で学ぶ様々な分野を網羅し、学際的な学びが実現するようなプログラムとなっている。 ■オリエンテーション プログラムの全体像を把握するために、訪問国の特徴と課題の現状を包括的にとらえる機会を作った。ベトナムとシンガポールでは日本貿易振興機構(JETRO)を訪問した。ここでは当該国の政治経済や文化的特徴の把握をしたのと同時に、日本企業の進出状況や日本人社会の形成について詳しい情報を得た。加えてシンガポールでは在シンガポール日本国大使館ジャパンクリエイティブセンター(JCC)を訪問し、当該機関が日本文化の発信において果たす文化的、外交的役割ついて学んだ。滞在中にJCCが主催するイベントに参加する機会があり、日本と交流するシンガポールのVIPや日本の各省庁から在外大使館に出向する官僚の方々との交流を深めた。タイではブラパ大学、そしてベトナムではハノイ工科大学やベトナム科学技術アカデミーがオリエンテーションを実施してくれた。 ■インターンシップ 水産系の企業や業界団体、海洋研究所、そして海外大学・大学院等で1週間から2週間程度のインターンシップを実施した。全ての訪問先に共通するのは、参加する学生にとって先取り教育である点だ。ユニークなインターンシップの事例としては、タイのブラパ大学が運営するバンセーン水族館の施設管理について詳しく学んだことである。さらにタイでは自然豊かなタイ沿岸部のフィールドワークに参加し、海洋研究所における研究活動にも参加した。シンガポールでは食用魚養殖企業でワクチン開発について学び、観賞魚養殖企業では出荷業務や物流について学んだ。シンガポール国立大学の熱帯海洋科学研究所では、多様な珊瑚礁の生態や埋立地拡大で失われた珊瑚礁を復旧するための植林活動について学んだ。ベトナムでは国内水産業の支援に取り組む水産加工輸出協会の取り組みについて学んだ。特に日本や世界市場に向けたベトナムの水産物の輸出事情やベトナムの水産業の現状について学ぶ機会を得た。ベトナムでは藻類や食品加工についても詳しく学ぶ機会を得た。 ■フィールドワーク タイでは沿岸部の調査活動、カヤックによる川下り、マングローブ林や漁村、養殖場を視察した。ベトナムではハノイ北部を訪問し、世界遺産であるハロン湾をはじめ、工場訪問なども経験した。シンガポールでは珊瑚礁研究の最前線であるセントジョンズ島を訪問した。座学とは異なる数々のフィールドワークは、まさに「百聞は一見に如かず」の連続であった。 参加した学生、支える保護者、そして国内外の多くの関係者の方々の協力を得て、本プログラムを無事終了することができた。この場を借りて深い感謝の意を表したい。 第23期海外探検隊を終えて 派遣先: Thailand/Vietnam/Singapore 第23期海外探検隊はアジア3カ国に学生12名(各国4名)を派遣した。プログラムはオ
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