ブックタイトルkaigaitankentai_4
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kaigaitankentai_4
三桜工業海外探検隊タイプログラムの主な活動として、バンコクでのチュラロンコン大学のプロジェクトとシラチャでの企業研修があります。私は、三桜工業で企業研修をさせていただきました。シラチャにある三桜工業では、怒和さんという日本人の社長と約200名のタイ人の従業員が働いていらっしゃいます。ここでは主に自動車のブレーキチューブが作られています。きちんと機能しなければ人命にかかわってくるような、重要な部品です。そのような意識の下で作られている三桜工業のブレーキチューブは、非常に高品質です。たとえば、高圧なブレーキの作動圧力に耐えるため、強度に優れたダブルチューブを使用しています。このように、高い技術を保っている素晴らしい企業で、2週間研修をさせていただきました。工場での1日はまず体操をすることから始まります。朝からの作業になるため、従業員が目を覚まし安全に働くためです。その後朝礼があり、担当者からその日の連絡事項や注意事項などが発表されます。私の印象に残っているのは「5S」の徹底です。5Sとは、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seisou)、清潔(Seiketsu)、習慣(Shukan)のことであり、職場環境の維持改善で用いられるスローガンです。三桜工業では5Sを徹底しており、安全に高品質な製品を作ることを目標としています。そんな三桜工業で私たちが取り組んだのは、企業の改善プロジェクトです。中でも、作業手順書の改善に焦点を当てました。近年、日本と同じようにタイでも少子高齢化が問題となっています。これは、将来的に労働者の人口が減少していくことを意味しており、工場で働く若者の数が十分でなくなる問題を引き起こす可能性があります。そのため、いくつかの工場では、カンボジアやミャンマーなど近隣諸国からの労働者を雇用しています。三桜工業ではまだタイ人の従業員しかいませんが、いずれこの問題に直面するかもしれません。そのとき、新しい従業員が入ることで商品の品質を下げてしまうようなことがあってはなりません。そんなリスク管理のために、三桜工業では作業手順書を作り、誰でも同じように作業ができるようにしているそうです。私たちは、その作業手順書をよりよいものにするための作業に加わらせていただき、素人の従業員としての目線から改善点を探っていきました。企業研修を終えて思ったのは、多くのことを学ぶことができたということです。目的意識の大切さ、リーダーのふるまい、従業員の方々との交流から感じたタイ人の気質、そしてタイ人であるパートナーとひとつのものを作り上げることの難しさなど、本当にたくさんのことを学びました。そして、ここで学んだことは、今私の財産となっています。ここでの経験がこんなにも自分の生き方に影響するとは研修に参加する前は、全く思っておらず、今とても驚いています。貴重な体験をさせていただいて、実によかったと思います。(佐藤 春奈)22タイ人学生パートナーからのメッセージThis program gives me the goodexperience. I learn how to work inthe factory and work with otherpeople. I have many friends fromthis program.It is the great time for me.(Wan)