ブックタイトルkaigaitankentai_4
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kaigaitankentai_4
ArkrayArkrayは診断、治療、検診のための臨床検査用機器、試薬等の開発や生産、販売を行っている日本の企業で、シンガポールにも東南アジア、オセアニア地域のマネジメント拠点を置いています。今回、シンガポールでArkrayを訪問する機会をいただき、企業の海外展開について興味を持ちました。そこで、Arkrayだけではなく、現在、約2,000もの日系企業がシンガポールへ進出している理由を探るため、シンガポールへ進出している企業や研究機関にメールで連絡を取ったり直接お話をお伺いし、シンガポールへ進出することの利点や特徴、またその影響についての調査を行いました。調査項目は、シンガポール拠点の設立時期、設立にかかった期間、活動内容、研究分野、人員構成比(男女、人種、現地採用の割合) 、シンガポールを拠点に選んだ理由、またその利点を生かせているか、シンガポール政府補助金制度の利用の有無、シンガポールを拠点とする短所、他国での拠点展開状況、将来の展開計画についてです。その結果、シンガポールは大学や大学に所属している研究者と連携した共同研究が行いやすい、また、英語を公用語とし東南アジアの重要拠点であるとの理由から、多くの日本企業がシンガポールに進出していることがわかりました。その一方で、人件費が高い、研究に使う試料の調達に時間がかかるなどのデメリットがあることもわかりました。シンガポール政府は、シンガポール科学技術研究庁(A*star)を中心に補助金制度の創設、研究開発や共同研究の促進、人材育成などの様々な支援を積極的に行っているため、日系企業にとって大きな魅力があります。さらに、2003年にはバイオメディカル分野の研究拠点としてバイオポリスを設立し、多くの企業や研究機関がこのバイオポリスに集約されています。このように、シンガポール政府が外国企業の受け入れに熱心であるため、今後も日系企業のシンガポール進出は増加が予測されます。このプロジェクトで、様々な企業の方や研究者と直接お話しする機会を得ることができたので、シンガポールで働くということはどのようなことなのか、どのような難しさがあるかも学ぶことができ、大変勉強になりました。(坂内 千佳子)32012345678企業・研究者の数企業 研究者012345678食品 バイオ 工業 医療 貿易 化学企業の数シンガポールへ進出している企業の種類企業の種類17%17%13%8%8%8%4%25%共同研究がしやすいから東南アジアの拠点となるから英語が使えるから補助金が充実しているから法人税が安いから政治が安定しているから日本との時差が小さいからその他シンガポールへ進出した理由シンガポールへの進出時期