ブックタイトル海外探検隊_6
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海外探検隊_6
プロジェクト:MINDSMovement for the Intellectually Disabled of Singaporeプロジェクト:東南アジア青年の船同窓会Ship for South East Asian Youth Program( SSEAYP)International Singapore最後の研修で私達は障害者の方向けの職業訓練所であるMINDSを訪問しました。MINDSには、飛行機の客席に用意されるヘッドホンのパッケージングをする工場やクッキーを作る調理場等があり、そこで沢山の障害者の方が働き、作った商品は実際に納品・販売されています。今回の研修では、私たちは主にヘッドホンのパッケージングの工場と造花のカーネーションづくりを見学し、作業を少しお手伝いさせて頂きました。実際に作業を体験してみて、工場のシステムの緻密さに感銘を受けました。例えば、ヘッドホンのパッケージング工場では、作業工程が細かく分けられ、分業体制がしっかりと確立しています。最初にその現場を見たとき、ここまで作業を細かく分けるべきなのか、一人当たりの仕事量を増やすべきではないのか、という疑念が湧きましたが、スタッフの方に聞いてみたところ、これには理由がありました。作業を細かく分割することで、多くの人に仕事を割り振れること、そして一人当たりの作業に複数の工程を含まないことで作業を単純化し、仕事を簡単にすることで、自分にもやれる、という自信を付けさせるためなのだそうです。障害者向けの職業訓練所であるという特殊な事情を鑑みて、様々な工夫を凝らしていることが分かりました。このようにシンガポールではマイノリティの方へのサポート体制がしっかりしており、人と人が違って当たり前の多国籍国家の風土を肌で感じることが出来ました。また、MINDSを見学中、そこで働いていた方達は私達を見るや否やすぐに挨拶をしてくれます。僕が思い描いていた障害者施設の印象とは全く異なり、皆さんはとても良い雰囲気で仕事をされており、人間味に溢れていました。彼らはとても純粋な心を持っています。彼らと接することで私はとても良い学びを得ることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。(大嶋 航平)海外探検隊初の試みとして、男女別々にシンガポールの東南アジア青年の船同窓会生のご家庭で2泊3日のホームステイをさせていただきました。25ホームステイでは、イスラム系のお宅にお邪魔しました。家のスタイルはシンガポールでは最も一般的なHDBと呼ばれる日本の公営住宅のようなものです。シンガポールには、様々な宗教を信じる人が混在しています。私達のホストファミリーはアラブ系の篤いイスラム教徒で礼拝は欠かさず行っていましたが、普段はテレビで韓国の衛星放送を観て韓国料理を好んで食べるシンガポールきっての韓国フリークでした。このようなところにシンガポールの多国籍性を強く感じます。彼らは夜型の生活を好みます。2泊3日の時間で、私達は昼は家でのんびりおしゃべりをして過ごし、夜は市場に行ったり映画館で映画を観たりと生のシンガポール人のディープな生活を体験することができ、とても充実した時間を過ごすことができました。(大嶋 航平)女子チームはイスラムのご夫婦のお宅にお邪魔しました。ホストファザーもマザーもとても優しい方で色々なところへ連れて行って頂き、2泊3日と短い期間でしたがとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。このホームステイで1番強く感じたことは異文化理解の大切さです。私は、今回お会いするまでイスラム教についてあまり深く知りませんでした。しかし、一緒に過ごす中でお祈りの様子を間近で見ることができ、とても神聖な気持ちになりました。また、2回ほど結婚式に参加させて頂いたのですが、新郎新婦の宗教が異なっていたため、食事や儀式が両方の宗教を融合させたものとなっており、感心すると同時にとても驚きました。シンガポールでは多民族国家であるため、色々な人種、宗教の人がいるのが当たり前で、これは異文化理解があってこそ出来ることです。現在も他の国では宗教の違いによって内戦が起きています。この衝突を阻止するためにも互いを理解し、受け入れることが大事であると思います。今回のホームステイに参加できたことは本当に自分にとって貴重な経験であったと思います。この様な機会を私たちに与えて下さりありがとうございました。(谷口 実優)