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概要

海外探検隊_6

研究開発の部署では、工場内で顧客へのサンプルを作成する作業を見学しました。工場に入る前にどの商品のどの部分を見ているのかについての書類を見ました。新商品を開発する部署という印象が強かったのですが、水産加工のためむしろ鮮度や品質を重視し、顧客の要望に沿って高品質を突き詰めていく部署でした。研究の部署では、品質を検査する作業を行っており、物理的分析・化学的分析・微生物的分析の3つに分かれていました。物理的分析では、手作業でツナの欠陥を調べる作業を見学しました。骨・鱗・血合肉など細かく記録しており、ツナ缶生産世界一の企業だからこそ品質管理の地道な努力は欠かせないのだと感じました。化学的分析では、抗生物質と化学物質を分析していました。分析基準はそれぞれの国の基準で行っていると聞き、改めて世界に広く商品を作る企業だと感じました。マーケティングの部署では、顧客との取引における基本的な書類や取引条件を学習しました。食品企業の仕事の中でも専門とは異なる分野を学べ、新たな刺激となりました。マーケティングが顧客の要望を聞き、企画し、製造・品質管理・物流・在庫と共に確認・相談して製品を作っていきます。そのため、販売戦略や顧客確保を考える部署というだけではなく、顧客との信頼の上のビジネスをするため製品の全ての流れを広く深く把握する必要がある部署だと感じました。最終日にはマーケティングの方と12日間の研修の総確認をプレゼンテーション方式で行いました。同時に、私たちから「オリジナルの提案」と「日本語」を発表しました。「オリジナルの提案」は、感謝の気持ちを伝えたいと共に、私たちを受け入れて下さったことに何か利点を残したいという気持ちがあり作成しました。研修で学んだ方法や考え方を有効に活かして、従業員の方々がよりよく作業できる提案を考えました。発表前に提案を現地の日本人の方に聞いていただいたところ、一つの案はすでに試されていて、失敗していたことがわかりました。なぜ失敗してしまったのか、改善するならどこに気をつけるべきなのか、さらに深く勉強でき、改善案へのヒントをいただきました。「日本語」として、タイ人向けの日本語の簡単な会話リストと、工場に来る日本人向けの日本語付きの工場内に入る際の身支度等の掲示物をタイ人学生と協力しながら作成しました。興味深く聞いていただき、私たちも感謝を伝えることができ、とても嬉しかったです。タイ人学生がいたことで、研修内容を詳細に学ぶことができ、さらに専門分野について英語で議論することができました。知識として得たことをさらに、英語でどう説明したら互いの理解に繋がるかという訓練ができたことはとても良い経験となりました。また、滞在中の活動の幅が広がりました。研修後の食事や生活がよりしやすくなり、研修がない日も現地に詳しくないと行けないようなところに行けました。リアルローカルをより感じることができました。タイの食品企業での研修によって、将来の目標を具体的にする貴重な経験ができました。タイ人から女性としてパワフルに働くという目標をいただきました。タイでは多くの女性が責任ある仕事をこなし、貢献している姿に刺激を受けました。現地の日本人の方から食の豊富な知識・食への熱い想いを持って働くという目標をいただきました。就職後もひたむきに勉強し、将来自信を持って食べてほしい商品を届けたいです。そして、海外で働くという漠然とした目標ではなく、海外と戦える日本の良さを売りにする商品を作りたい、海外と協力して世界のニーズに応える商品を作りたいなど、「どう海外と繋がる仕事をしたいのか」を深掘りして考えていくべきだと感じました。この経験がゴールではなく、新しいスタート。熱い想いを持って働くひとりの女性となれるように、これからも自分らしく日々努力していきたいです。ありがとうございました。(徳満 奈々子)企業研修:タイユニオン36