ブックタイトル海外探検隊_7
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海外探検隊_7
養魚場私たちは男女に別れてイスラム教徒(ムスリム)のお宅でホームステイをさせて頂きました。私はムスリムの方とお話しするのは初めてで少し緊張していました。日本人の私たちを温かく迎え入れてくださり、ムスリムについてもたくさんお話をしていただき、すぐに緊張がほぐれました。私は挨拶についてのお話に感動しました。ムスリムの挨拶に「assalamu alaikum」というのがあります。これは日本の挨拶とは違い、朝から夜までいつでも使うことができます。それは、その意味が「あなたに平和と幸せが訪れますように」であるからです。ホストマザーとファザーは知り合いはもちろん、ムスリムだと思われる方にはほとんどすべての方にこの言葉で挨拶をしていました。知らない者同士でもお互いに相手を思い、言葉をかけ合う、というのはとても素敵だと思いました。初日、私たちはムスリムネームをいただきました。先輩はハミダ、私はファティマです。そして彼らは私たちを本当の家族のように受け入れてくれました。たくさんの場所に連れて行っていただき、ホストマザーのおいしい手料理を食べました。ホストファミリーがするのと同じように私たちも手でご飯を食べました。手で食べるのは慣れなくてお箸で食べるよりも難しかったです。最終日にはイスラムの女性の衣装を着せて頂きました。ホストマザーや娘さんの服を着たとき、私たちは最後に本当の家族になれたような気がしました。別れる時の「あなたたちは家族よ。あなたたちが訪ねてきたらいつでも温かく迎えるからね。」という言葉は本当に嬉しかったです。また遠くないうちに彼らを訪ねたいと思います。(神田 菜緒)海洋大の卒業生である宮田さんの紹介でAPOLLOAQUARIUMという、観賞魚の養殖を主に行う企業を訪問させていただきました。原産国から観賞魚の稚魚を輸入して養殖し、世界中に輸出するというシンガポールの産業の特徴を見ることができるだけでなく、シンガポール独特の事情も2つ見ることができました。1 つ目が、食用魚の養殖を始めていたことです。シンガポールは国土が狭いため食料を輸入に頼らざるを得ないため、食料自給率が低いので、これを上昇させるべく、食用魚の養殖に国が力を入れています。そこで、この会社でもエビ・ハタの養殖を始めており、その技術は観賞魚の養殖に使われていたものを応用していました。また、少ない面積でもより多く養殖できるよう、3階建ての建物で養殖を行っていました。2つ目が、水を施設内で循環させていたことです。シンガポールは、マレーシアから水を輸入するほど、水不足が深刻な問題です。そのため、国を挙げて水の再利用を進めています。この会社では、食用魚のタンクを含め、すべての水槽の水を施設内で循環させています。そのために欠かせないUV・オゾンによる殺菌の装置や、活性炭を利用した濾過の装置などの設備を見学させていただきました。このように、このプログラムは1度でシンガポールの産業の特徴や独特の事情を体感するだけでなく、どのようにしてその問題を克服しようとしているか、ということを目の当たりにできる、非常に中身の濃いものでした。(南 賢哉)ホームステイ15