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概要

海外探検隊_7

企業研修:ヤンマーYANMARヤンマーの研究拠点の一つコタキナバルR&Dセンターでは、エンジン部門でディーゼルエンジンの耐久試験や排ガスの検査、ケミカル部門でバイオディーゼル燃料の生成を行っています。今回、私たちは2組に分かれ、エンジン部門とケミカル部門で、それぞれ研修をさせていただきました。エンジン部門は、実際にエンジンを使用し、耐久試験やバイオ燃料利用について研究を行っています。ここでは、主に実物に触れて実習を行いました。現地の社員の方に教えていただきながら、耐久試験後の舶用ディーゼルエンジンの部品のクリーニングや組み立て、そして、実習用の単気筒の小型ディーゼルエンジンの分解、洗浄、計測、組み立ての一連の作業を行いました。その他にも現場の状況に応じて、その時行っている作業の見学やお手伝いをさせていただくことができました。また、環境規制やバイオディーゼル利用などのとても興味深いお話をお伺いすることができ、充実した2日間でした。研修中は、海洋工学部・科学部どちらの学生も、社員の方の話に熱心に耳を傾け研修でしかできない体験や聞けない話を吸収しようとしていました。また、1日の研修が終わった後には、知識や、その日学んだことを共有し、教えあい、6人で理解を深めました。私は海洋電子機械工学専攻なので、大学の講義や乗船実習でエンジンについて勉強しているため、ヤンマーの企業研修を一番楽しみにしていました。ここで学んだ現場での作業や、エンジンで行う試験、バイオ燃料に関する知識を深めるだけでなく、エンジンの研究についても知ることができ、見識が広がったと感じています。また、現地社員の方々は、私たちの質問に一つ一つ丁寧に答えてくださり、エンジンに対する理解が深まるとともに、英語を使ってコミュニケーションをとることへのハードルが低くなりました。この経験は、大きな糧になったと実感しています??(樋口 美奈子)エンジン部門研修 ケミカル部門研修20ケミカル部門では、ジャトロファという植物からバイオディーゼル燃料を生成し、他の植物由来の燃料との比較や、実用化・商業化に向けての研究開発が行われています。また、最近では、世界的な人口増加による食糧需要の増大が見込まれることから、食用魚の養殖と野菜の水耕栽培を組み合わせた「アクアポニックス」という食糧生産方法の研究にも力を入れ始めています。この研究は、エンジン部門と同様、海洋大の研究とも関連が深く、ここで学べたことは非常に多かったです。そして海洋大で行われている養殖関連の研究について、現地の社員の方にお話しする機会があり、この探検隊が海洋大を代表して海外へ出ているんだということを実感しました。最終日には、薬品処理の工程を体験させていただきました。まず試薬を使って、酸性の薬品と塩基性の薬品を混ぜて中性にした後、防護服に着替え、所定の保管場所まで運搬しました。危険を伴う作業ではありましたが、現地の社員の方々に丁寧に指導していただきながら、日本ではできない、プライスレスな経験をすることができました。非常に印象的だったのが、現地の大学生がインターンシップ生として来ていたことです。彼らは他の社員の方々と同じように、その日やるべき仕事をしっかり把握し、朝礼で宣言していました。日本のインターンシップとは違っていました。同じ大学生として彼らから学ぶ点も非常に多くありました。1週間という短い期間でしたが、とても充実した研修でした。(安田 朗)