ブックタイトル9kiseihoukokusho

概要

9kiseihoukokusho

50シンガポールにおいての一番の学びは、多民族国家であるが故の寛容さです。過去にシンガポールを占領した経緯のある日本から来た私たちにも、優しく親切に接してくれる人々がたくさんいました。シンガポールには本当に様々な人種の人たちが集まっていて、しかもお互いを否定することなく受け入れながら生活していました。そのためかシンガポールにいる人たちはみんなどこか自信を持っているように見えました。周りの人と同じであることがよしとされる傾向のある日本では、そういう人はあまり見られないように感じます。私もあまり自分に自信を持っている方ではないので、自分とは違うような人たちのことを受け入れながら、少しずつ自分に自信をつけていけたらと感じています。また、 私はこのプログラムに参加したことで様々な人たちに出会って様々なことを知ることができました。特に印象に残っているのはホームステイをさせていただいたShaikさんです。イスラム教徒であるShaikさんは、テロなどを行う一部の過激な人々の行動によってイスラム教徒に対してマイナスなイメージを持っている人が多くなった、とおっしゃっていました。そして、シンガポールには多くのイスラム教徒の方々が普通に私たちと変わらないように生活していて、イスラム教徒の人が過激な思想を持っているというのは誤解なのだ、ということを教えてくださいました。実際、私もShaikさんのお話を聞くまではイスラム教に対してあまりいいイメージを持ってはいませんでした。しかしよく考えてみれば、そのイメージはテレビの報道などほんの一部からの情報に基づいており、偏った知識でしかなかったと気が付きました。自分の目や耳で直接見たり聞いたりして物事の本当のことを知る、というのがいかに大切なことなのかを知るきっかけになりました。今後は、そういった偏見のような考え方を持たず、しっかりと自分で物事を判断していけるような人間になりたいと感じました。最後に、このプログラムを計画・引率してくださった小松先生、現地で私たちの手助けをしてくださった方々、そして26日間を共に過ごしたシンガポール隊のメンバーに感謝の意を示すとともに、私の月報とさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。海洋環境科学科 １年Team２ 阿部祐理